樹高25m のこのサザンカは「富士の峰」と呼ばれる種類で、11月から年始にかけて白い千重の花を咲かせます。現在九州にある栽培種(さいばいしゅ)のサザンカの中では最大規模のものだと考えられます。
この大クスは幹回り8.7m・根回り25m・樹高30mの市内でも最大規模の樹木で、樹齢は300年以上だと考えられています。寛延2年(1749)に記された『寛延記』(かんえんき)には「今隈村(中略)一楠 壱木 神木と申し伝え候」とかかれており、この「神木」が大クスだと考えられます。毎年7月には神社の境内で祭りがひらかれ、夜間はこの大クスがライトアップされています。
花立山は数多くの古墳があることで知られていますが、イタチやアナグマなどの野生動物やめずらしい昆虫を目にすることもできる、自然の宝庫でもあります。ふもとにある城山公園では、季節の花々、水辺の風景を楽しむことができます。花立山の緑は地域の人たちによって、次の世代へ伝えるべきものとして守られています。
阿蘇神社は寛平9年(897)の創建と伝えられており、その名の由来は肥後国・阿蘇神社の社領がこの地にあったためと言われています。鳥居をくぐってすぐ北にあるクスは、幹回り約4.7m、推定樹高は16m以上と考えられます。青々と繁るこの木は、地元の人びとの憩いの場として愛されています。